1989年のことである。超能力を開発するという衝撃的な触れ込みで、『マインドシーカー』なるファミコンソフトが発売された。監修は当時世界でも指折りのエスパーだった(はずの)「清田くん」こと清田益章氏だ。ちなみにゲームを全てクリアすると以下のようなメッセージが現れる。
うちゅう は バランス のみだ
そこに ふかさとして の リズム がある。
(抜粋)
発売当時、折しも世間はバブルの真っ只中。狂気を孕んだ各種の(サブ)カルチャーは癒着し合い、特異点を粗製濫造していたのだなあとしみじみ思う。それから30余年。んoonはvalkneeと2021年の『マインドシーカー』ともいうべき特異点(曲)を作った。なぜならバブルはおわったが、時代は引き続き狂気じみているっぽいからだ。
『マインドシーカー』によって超能力者は現れたのか、そして清田くんはどうなったのか、そういうことは詮索すべきじゃないが、んoonとvalkneeの特異点の伏線回収は30年後くらいに明らかになるかもしれない。
特にvalkneeのラップ以外の祝詞の様な語りに注目して聞くだけでも新たな扉が開そうだ。
この「うちゅうのバランス」が示唆するかのような本作「Lobby」を皮切りに、著しくバランスを欠いた楽曲ばかりの、んoonの3rdの音源ももうすぐ発表となる。
こちらも右往左往の振り切れた新曲群となっているので、そちらも合わせて楽しんでいただきたい。またライブ会場で会いましょう。
Ba.積島直人
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Lobby (feat. valknee)
Lyrics by valknee, んoon
Music by んoon
Vo. JC Key. Kensaku Egashira Ba. Naoto Sekijima Harp. Yuko Uesu
Support Dr. & Perc. Masamichi Kubota
Rec & Mix: Yui Kimijima (Tsubame Studio)
Mastering: Pete Maher
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